婚活(結婚活動)の必須科目 心のおそうじ

 

婚活(結婚活動)といえば、出会いを求めることが一般的です。
 
 出会いを求めることはもちろん必要ですが、出会って、好きになったからといって、その相手が人生を共に出来るパートナーであるとは限らないのです。ここに気づかず、「婚活=出会い作り」と誤解してしまうと、結婚に至らなかったり、結婚してもその後、苦しい結婚生活になってしまいます。
 結婚するまでよりも、結婚してからの方が人生は長いのですから、婚活も先を見据えて行いたいですね。
 
 恋愛セラピストとして、結婚に至らないケースの相談を受けていると、いくつかの類型があることに気づきました。婚活を始める際には、参考にしてほしいと思います。なお、この記事は女性向きに書かれています。男性の方は、男女を読み替えてください。但し、当てはまらない部分もありますので、ご了解下さい。
 

1.喪失を癒していない

 
 これは、家族を亡くす経験や、初恋の相手との別れが辛すぎて乗りこえられなかったこと、あるいは中絶などの、“喪失体験”による心の傷が十分に癒えていないケースです。
 日常生活は普通に送れるようになっていても、心の奥底に「再び大切な人を失ったらどうしよう」という怖れがあると、心を開いて相手としっかり絆を作ることをためらってしまいます。
 一度しっかりと、心の底に閉じこめた怒りや罪悪感、寂しさ、不安、悲しみをしっかりと表に出して吐き出すことが大切です。一人で行うよりも、セラピストの助けを得た方が解決は早いです。
 

2.男性に対する不信感・恐怖心を持っている

 
 これは、父親や祖父、兄など、家族の中の男性から暴力をふるわれたり、そこまで行かなくても攻撃的な態度にいつもさらされていたようなケースで、男性=怖いものというイメージが心の底にできてしまっている場合です。学校の先生やイジメがきっかけになっていることもあります。
 日常生活や仕事では普通に男性と接することができる(=精神科の診断では病気ではない)としても、恋愛・結婚となるとさらに高いレベルで男性を信頼することが必要になりますし、感情が開きますから、閉じこめていた怖れも出てきやすくなります。ですから、「恋愛になるとうまくいかない」ということが起きるわけです。
 この場合は、過去の感情が現在出てきていますから。心理療法を活用して、過去の感情を整理することが、解決の助けになります。なお過去の感情については感情の90対10の法則をご参照下さい。
 

3.喜びよりも、怖れを中心に生きている

 
 小さい頃は親に嫌われたり捨てられることを怖れて言うことを聞き、10代の頃は、友だちから仲間はずれにされることを怖れて話題やファッションなどを合わせ、就職したら会社内での評価が落ちることを怖れて生活よりも仕事優先になり・・・
 というように、喜びを求めるよりも、他人の評価が下がることを怖れて行動していると、結婚につながらないことがあります。
 「私は、自分の幸せのために、自分で努力します。」この姿勢が運命を切り開いてゆくのです。
 

4.よくない「自立」をしている

 
 「よくない自立」というのは、何でも自分でやってしまい、男性の「役に立ちたい」気持ちを踏みにじってしまうことです。
 「荷物持とうか?」→「いいよ。自分で持てるから。」
 「ここは、ごちそうするよ。」→「いいからいいから。私だってちゃんと稼いでますから。」
 「大変そうだね。仕事手伝おうか?」→「大丈夫です。自分の仕事ですからちゃんとやります。」
 
 仕事面では優秀なのに、恋愛が発展しない女性に多いパターンです。恋愛では、女性はちゃんと男性が役に立とうとしているときにその好意を「受け取る」ことが大事です。「親切の受け取り拒否」や、受け取ってもすぐに同等のことを返してしまう「親切の返品」をすると、男性は「喜ばせ甲斐がないなぁ」と、他の受け取り上手の女性のところへ行ってしまいます。
 
 親切の受け取り拒否&返品をしていませんか?もご参照下さい。
 

5.罪悪感が強く、依存的な男性を引き寄せてしまう

 
 これは両親のうちどちらかのことを「かわいそう」と思っている(浮気症の父に振り回された母親を可哀想と思っている、など)ケースや、親が立派な人で、それに比べて自分なんてダメだと、自己卑下してしまっているケースが当てはまります。
 人より罪悪感を感じやすいのです。
 何が問題かというと、人間を大きく「依存心が強く、自分の欲のために他人を利用する人」と、「罪悪感が強く、利用されてしまいやすい人」に分けたとすると、前者の「依存心が強いタイプ」の男性が、この罪悪感の強い女性を利用するために近寄って来やすいのです。
 これでは残念ながら、利用されて都合良く扱われるばかりです。
 
 残念ながらこのパターンの場合、ふたりの関係をどう良くするかを考えてもうまく行かないことが多いと思います。それより、間違った相手を選んでしまうところを直した方がよいのです。
 
 関連記事、愛と依存心と罪悪感もご参照下さい。
 

6.家族の問題が現在進行形で、引け目を強く感じている

 
 これは、依存症の父親が今もいて、そんな家族を持っていることを恥じ、いつも引け目を感じている、などのケースです。結婚すればお互いの家族との付き合いも出てきます。ですので、この問題は確かに存在する現在及び未来の問題であり、思いこみや過去の感情というメンタル面だけの問題とは、性質が違います。
 ですが、相手はあなたの家族と結婚するのではなく、あなたと結婚するのです。どーんと構えていましょう。但し、未来の旦那さまが、あなたの家族や親戚の人から攻撃を受けたり、嫌なことをされたりしないように、あなたが防波堤になる覚悟だけは持っておきましょう。
 

7.知らず知らずに身につけた悪習慣が、男性を遠ざけている

 
 これは、相手を信じないクセであるとか、細かいことを指摘するクセ、険が立つものの言い方、相手を見下した発言など、自分で意識していないけれど、相手に嫌われたり怖がられたりする言動をしているケースです。
 コミュニケーションに関するスキルを学び、意識的に行動を直すとともに、心の底に抱えた怒りや怖れの感情がこのような現象を起こしていることも大いにあり得えますので、日頃から心の中をきれいに保つことが解決の方針になります。
 

まとめ。 心のお掃除、感情の借金の清算をしよう。

 
 これらの「怖れの要素」を持っている場合、少なくとも、自分の抱えている「怖れ」を自覚して、必要以上に振り回されないよう、自分の意思でコントロールできるようになっている必要があります。男性に対する不信感がすぐ出てきやすい性格に気づき、それが子供時代の父親に対する不信感とつながっていることに気づいたとして、最低限、その不信感を現在交際中の彼にぶつけたりしないだけのコントロールができることが大事です。無自覚でいると、親からもらった【感情の借金】を彼に肩代わりさせようとしてしまいます。
 
 こうした、心に抱えてしまった感情の借金をしっかり清算することが、婚活の第一歩と言えましょう。
 
感情の借金を清算する専門的サービス恋愛セラピーもご検討下さい。


 

「婚活(結婚活動)の必須科目 心のおそうじ」への2件のフィードバック

  1. 現在の自分の状況にタイムリーな話題だったので、コメントさせていただきます。
    今の彼のことは頭では100パーセント信頼できることがわかっているのに、過去の経験から、心のどこかに不安が存在する自覚があるんです。ご両親や親戚にまで私を紹介してくれた彼がハッキリとプロポーズの言葉をくれないのは、私がこの壁を乗り越えなければならないというサインだな、と最近感じています。
     
    私は十代の時、父親の裏切りでまさに家庭崩壊。とても嫌な思いをしました。年月が経って癒されかけた頃、交際していた人が父と似たようなことをしたため、深く傷つきました。
     
    今は、どの事柄も冷静に頭では自分の反省点も含めて理解しているつもりですが、まだ少し混乱しているところがあるように思います。
     
    母に対しても、心のどこかで、自分が同じ目に合わないように、彼女とは違う自分で居なければならないと考える節があります。
     
    あとほんの少しで、「90%」を乗り越えられる感じはしていますが、難しいですね。絶対乗り越えて、素敵な家庭を築きたいです。

  2. Kさん
    コメントありがとうございました。
     
    ぜひ、乗りこえて幸せな結婚生活をつかんでくださいね。
    応援しています。
    では!

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