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怒りのコントロール
怒りのコントロール(2)
からの続きです。
怒りの下には、「がっかり」「寂しい」「苦しい」「悲しい」「傷ついた」「怖い」などのネガティブな感情が潜んでいて、それらをしっかり感じることが、結果的に怒りを抑えることになるというのが怒りのコントロール(2)で述べた内容でした。
逆に言うと、これらの感情を抑え込む心のクセがある人ほど、怒りが湧きやすく、怒りのコントロールが難しいということになります。
ではなぜ、感情を抑え込むようになってしまうのでしょうか?
答えから書くと、子供時代にそのようなクセがついた可能性が高いのです。
多くの場合、嫌われたくない、見捨てられたくない、という想いが始めの動機です。
子供時代、私たちは、親に捨てられないこと、親に気に入られていることがを最優先にして生きています。子供は親に捨てられたら生きていけないですから、生きるために必要な感覚、命に関わることなのです。ですから、他の多くのことを犠牲にしてでも、親に好かれることを最優先にします。
親が感情的に自由な人なら問題ないのですが、そのような理想的な親はなかなかいません。どこか感情を抑えるクセを持っているものです。仕事が忙しくなったり、生活にゆとりがなくなってくると、感情を抑えるクセがより強く出てきます。
すると、子供も、いつの間にか、親が苦手な感情を感じなくなっていきます。
たとえば、いつも忙しくて、人の中でのんびりすることが苦手な親がいたとしますね。その家の子は、のんびりすることや、「寂しい」気持ちを表現して人とつながることを学ぶのに苦労します。親が抑え込んでいる感情ですから。
また、怒ってはいけないというルールを持っている親の元では、怒りの表現をすることが難しい。
その結果、小さな怒りやモヤモヤ、イライラを溜め込んで大人になります。するとむしろ、怒りが出やすい性格になります。それを更に抑え込もうとすると、怒りが自分を傷つけるようになり、うつになったり自傷や依存症など、歪んだ形で表面化します。
感情を抑え込む心のクセを魔法のように外すことができれば簡単なのですが、多くの場合そうはいかず、子供時代の経験を振り返って、自分の感情が自由でなかったことを思い出す必要があります。それは時に辛いプロセスになります。
子供時代の感情を開くのは、セラピストが寄り添いながら行うのが安全です。
(ひとりで行った場合の責任は持てません)
元々は、親から捨てられないように、親に嫌われないように、という動機から感情を抑え込んできたわけですから、安全な場所で、自分のよいところも、自分の弱いところも受け入れてもらえることを体験していくと、自然に感情が開いてきます。傾聴を中心としたカウンセリングも、そのような効果が期待できます。
自分でできる対策としては、楽しい話も辛い話もできる友人・知人を複数確保しておくことです。そして、楽しいことや嬉しいことも話し、逆に辛いことも話します。辛い話しをするときは、怒りではなく、その下にある素直な気持ちを受け止めてもらうようにすると相手も受け止めやすいし、自分も癒しが早くすすみます。
怒りを抱えた状態にある人(深く抑圧していて、自分でもなかなか気づかない人も含む)は、友達ができにくいので、ここで書いた対策が難しいこともあります。その場合、始めの段階ではセラピストを頼って、感情の整理を進めた方が楽かも知れません。
感情の整理が進んでいくと、不思議なほど人に好かれるようになることがあります。
自分では気づかないけれど、心の奥底に怒りなどを抱えていると、周りの人はどことなく近寄りがたい感じを受けるんでしょうね。
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