ピック病【ぴっくびょう】〜人格障害を特徴とする認知症

 

ピック病 【ぴっくびょう】 (Pick’s disease)
 
ピック病とは、性格の変化や理解不能な行動を特徴とする若年性認知症の一種です。アルツハイマー型認知症とも脳血管性認知症とも異なるタイプの認知症です。
後頭葉などが萎縮するアルツハイマー病に対して、前頭葉や側頭葉が萎縮するのがピック病です。
 
症状として、対人の態度の変化が特徴的です。暴力的になったり、相手の話を聞かずに一方的にしゃべる、人を無視した態度、人をバカにした態度になるなど。窃盗や他人の家に勝手に上がる、徘徊などの異常行動が見られることもあります。同じ内容の言葉を繰り返すこともこの病気の特徴です。40歳〜60歳ごろに発症することが多く、発症頻度に男女差はない、とされています。
 
アルツハイマー病の特徴である記憶や見当識の障害は、ピック病の初期には見られない。
※見当識:(≒ここはどこ、私は誰) 時間・場所・自己認知(名前や年齢)・対人認知(名前や関係性など)・状況認知に関係する認識機能
 
病気の認知度も極めて低いため、誤診や誤解(性格の問題とされてしまうなど)が多い病気でもあります。原因や治療法はまだ十分に分かっていません。
 
 
 
弊サイトでは、DVなどの問題行動を起こすパートナーに悩む方に向けた情報提供の一環としてピック病の情報提供を行っていますが、ピック病の治療はもちろん、診断(「この症状はピック病ですか」の問い合わせ)もできませんので、疑わしいと感じた方は専門の医院を受診されて下さい。