コンサルティング的セッションを始めます。

 

あづまです。
 
セラピーという枠にとどまらず、
自分を広げてみようと思いまして、
コーチングとか、色々学んでみたんですが、
 
自分が一番、
しっくりくる相談業の形。
それは、カテゴリ的に言うと、
「コンサルティング」であるという結論に至りました。
 
ちなみに私の定義ですが、
・セラピー、カウンセリング
 このふたつは基本的に言い方の違いだけで、
 主に、トラウマを含む未解決の感情の問題、
 あるいは、機能不全家族などに起因する、承認不足の問題。
 あと、安全の欲求を十分に満たされなかったことによる、
 ネガティブな世界観(この世界は安全じゃない)の問題、
 などを、傾聴やワーク、行動課題で解決していく
 そういう分野。
 
・コーチング
 「不足感」「恐怖心」などの、セラピー領域の
 問題が解決している人向けの相談業の形で、
 「自分にとって意味のある人生とは?」
 「自分はどのような生き方をしたいのか?」
 など、マズローの五段階欲求説で言うと、
 自尊の欲求から自己実現の欲求のあたりを開いていく、
 そのために、傾聴や質問の技法を使う分野。
 
・コンサルティング
 必ずしも内面的な問題を扱うわけではなくて、
 現実問題に対処するための相談も請け負う。
 特に、コンサルティングらしい関わりとは、
 
 ・問題点を整理して、課題を再設定する
 ・問題解決スキルを活かして、問題に切り込む
 ・コンサルタントの知識も、むしろ積極的に使う
 
 そういう分野。
 
 
 といったことだと思います。
 
このなかで私は、
やはり、話を良く聞いて、
こじれているポイントがあったら、
それを発見し、
課題を再設定することで、
問題に取り組む姿勢を変えて、
結果、解決に導くという、
コンサルタント的関わりの部分が、自分の特長だし、
たとえ、セラピーのセッションを行っているときでも、
大事にしているポイントだな、と感じています。
 
 
 
アプローチの違いを、少し例を挙げて説明してみると、
 
たとえば、夫の浮気問題が起きた、
毎日苦しくて、相談に来た。
 
詳しい状況の設定ははしょりますが、
まあそんな相談が来たとしますね。
 
セラピー的な関わりは、
・まず、共感的に話を聞く。つらい気持ちを十分に吐き出す手助けをする
・もしそのつらさが、(夫ではなく)父親が昔浮気していたつらさと、
 重ね合わせになってしまっているのなら、過去の痛みも、
 傾聴やワークを使って、癒していく。
 
個別に状況や対応は色々ありますが、
たとえば、こんな感じになるでしょう。
 
 
コーチング的関わりは、
・あなたは、どんな人生を生きたいのか、そこに焦点を合わせる
・その人生を生きるために、今の出来事から学べることは?
 あるいは、今の状況の中で、やるべきことは?
 そんな質問を通じて、困難の中でも、前に進むことを、
 力強くサポートします。
 
コーチングでも、話を聞くことは大事ですし、
共感力も大事ですが、特徴的な部分は、今書いたようなことです。
 
 
それに対して、
コンサルティング的関わりというのは、
 
「コンサルタントの知識、問題解決スキルを積極的に使い」
 
・本当の課題を見つける
 いまつらいのが、本当はなぜなのか、きちんと見つける
 (よく起こる「課題の変化」が、
  a浮気がつらい
    →b夫が嘘をつくのがつらい
      →c私をないがしろにされているのがつらい
   などです。さらに言うと、
   本来、夫が何をしようが、夫の行動を、自分の評価に
   結びつけなくていいはずなのに、d夫を神さま(あるいは先生・親)
   みたいな「評価者」に仕立て上げてしまっていたりします。
  その「本当の課題」を見つける、ということを大事にします。)
 
 
・問題の整理
 現実問題と、内面の課題、
 自分の課題と、パートナーの課題など、
 複数の問題が絡むときに、
 とにかく、どれが誰の課題で、
 自分が取り組むべきなのはどこなのか、
 取捨選択するのを助ける。
 
 たとえば、「浮気がつらい」と言って相談に見える方の中には、
 「おまえが居心地のよい雰囲気を作らないからこうなるのだ(by夫)」
 と言われつづけて、受け入れたくないけれど、
 浮気問題が自分のせいかも、みたいに感じてしまっている。
 
 という場合もあるんですが、こういうとき、
 相談を受けた側(肩書きはセラピストでもコーチでも
 いいんですが)は、コンサルタント的関わりをして、
 きちんと「パートナーの課題はパートナーのもの」と、
 問題を相手に返す手助けをする、必要があります。
 
 ここは「そうですか。そう言われてつらいですね」
 とか言ってる場合じゃないんですね。
 「いやいや、それ不当な言われ方ですから」
 と、言うべきところなんです。
 
 
・あとは、これは説明するのが難しいのですが、
 「主語ナシ文を話す傾向がある」(母子分離がうまくできなかった?)
 「話の中心が、『人に嫌われてないか』になっている」(人は私を嫌う、という前提)
 「『私が悪い』が大前提になっているっぽい」(悪いことにしておくと安全)
 「何でも自分で背負う傾向」(信じられるのは自分の能力のみ。他人は危険)
 
 など、個々の話の内容と言うより、
 その人の話に繰り返し出てくる、その人の世界観みたいなものを、
 整理しながら聞いて、発見していく。
 
 そういう、「心理コンサルティング」みたいなことも、
 私の場合は、重視しています。
 というより、私のセラピーでは、ここが最重要ポイントかな。
 
 
 浮気問題でも、
・相談者が「寂しげな男性を見ると世話をしてしまう」パターンを持っている
 から、浮気に逃げそうな男性を、引き寄せてしまったのか、
・相談者が「相手に全部おんぶに抱っこ」のパターンを持っている
 から、夫が次第に「妻が重くなって」、浮気に逃げたのか、
 
によって、起きていることの本質(と、もちろん解決策)が違うんですね。
こういう、相談者の「メンタルなクセ」みたいなものを見極める。
 
それもまた、かなり心理寄りではありますが、コンサルタント的関わり、
だと考えています。
 
 
・また、コンサルタントとして、大事なことはもう一つ、
 解決策を幅広く提示する
 ことだと考えています。
 
夫の浮気でつらい、
という訴えであっても、
 
現実問題への対処、というくくりでは、
・夫に働きかけて、浮気が止むようにして、解決
・自分の楽しみに集中して、夫は放っていて、気にならなくする
・それでもつらいなら、離婚してスッキリする
 
内面的課題の解決、というくくりでは、
・夫以外に承認をくれる人を見つけて、受け取る
・過去に裏切られた痛みがあるなら、ちゃんと開いて癒す
・自分が悪いのかも、という思いを手放す
・自然・動物・芸術・子供時代の幸せ体験、からエネルギーを得る
 
→こうした色々な取り組みから、最終的には、
 人間は、聖人の側面もあり、欲に振り回される側面もあり、
 それでも、そんな「人間」にOKを出してつきあっていくんだ。
 という感覚に至ることをサポートします。
 
実は解決しないで、置いておく、というくくりでは、
・離婚せず、別居して、その状況でずっと行く
・離婚も別居もせず、家庭内別居のまま、しばらく行く

状況によっては、こういう「解決策」もあり得ます。
 
 
 
こんな風に、
・(いま起きている問題の中の)本当の課題を見つける
・自分⇔相手・現実⇔内面など、課題を分類して整理する
・(そもそも相談者のクセとしての)世界観や内面的課題を見つける
・解決の方法を幅広く考え、適切に提示する
 
といった、
コンサルタント的な関わりというのは、
とても大事なことだと考えています。
 
今までも大事にしてきましたし、
これからも、より一層、大事にしていくと思います。
 
 
セラピストとしてみたときの、共感力は、
あづまの場合、まあ平均ぐらいじゃないでしょうか。
すごい共感力のある、聞き上手のセラピストかと言ったら、
そうでもないかも、とは思います。
 
コーチとしてみたときの、質問力は、
あづまの場合、コーチとしての活動歴が浅いこともあり、
ぼちぼち、って感じかな、と思います。
ランダムにコーチを集めてきたら、平均よりちと下かも。
 
コンサルタントとしてみたときの、
問題を整理する力、
本質的課題を発見する力、
解決の方法を提示する力、
あと、
心理コンサルタント的に、
クライアントのクセを見抜く力、は、
 
結構自信があるところです。
私の強みと言っていいと思います。
 
 
今後、問題解決スキルをもう少し積極的に使い、
「恋愛セラピー」以外の「パーソナルなコンサルティング」も、
仕事の範囲に加えていきたいと考えています。