不倫ぐせの治し方

 

不倫ぐせがあり、既婚者との恋愛ばかりしてしまう。不倫ぐせの治し方を知りたい。そんな相談を受けることがあります。そういう相手を「好き」だと感じてしまうわけですから、不倫ぐせはなかなか厄介なくせで、心理セラピーを行っていても、治し方がないわけではありませんが、じっくり取り組むテーマとして捉えています(浮気症の方がもっと難しいですが・・・)。
 

不倫のメリット

 
 不倫にメリットなんてあるのかと言われそうですが、人間は全て、何かのメリットがあるからこそ行動するものなのです。幸せに向かっているメリットの他に、対峙したくない恐ろしいことに向き合わずに済むという消極的な動機も立派な「メリット」です。
 
 今までの相談経験や、男女の心理の知識から、いま私が挙げることができる不倫のメリットには以下のようなものがあります。
 
・結婚しなくて済む。相手の生活を背負わなくていい。
・依存できる。相手には負い目があるから言うことを聞いてもらえる(と思える)
・復讐できる。女性に対する恨みを不倫相手の奥さんにぶつけていることがある。
・自分の罪悪感を証明している。罪悪感を持っていると「悪い自分」を証明してしまう。
 
 【結婚しなくて済む】という不倫のメリットは、一番大きいものでしょう。相手の生活や人生を背負わなくてよいわけですし、相手の欲求を全部受け止めなくて済みます。生活面は奥さんが面倒を見ているわけです。ある意味いいとこ取りをしようということになるわけです。但し、頭では明確にそう考えていない場合が多いです。なんとなく相手と生活を共にすることを避ける、というような潜在意識レベルの動機がそこにあります。
 
 【依存できる】という不倫のメリットは、大人の男と女として対等に向き合うというよりは、世話をしてくれる人を求めるという動機です。典型的には父親との関係が疎遠で、父親の愛(社会の厳しさも教えてくれて、成長をサポートしてくれるという愛。どんな時でも居場所を作ってくれるという母親の愛と共に、人格の成長には欠かせないもの。)を不倫相手に求めてしまうようなケースがあります。
 
 【復讐できる】という不倫のメリットはとてもネガティブなものですから、なかなか認めたくない方も多いと思います。しかし、不倫をすることでその相手の男性に復讐しようという気持ちが働いていたり、その男性の奥さんを痛い目に合わせてやりたいという気持ちを持っていることは意外に多いものです。但し、人間の感情は子ども時代に形成されるものです。本当に怒りをぶつけたい相手は実の親であることも多いのです。
 
 【罪悪感を証明できる】という不倫のメリットは、自覚できることはあまりないのではないかと思います。しかし、罪悪感を抱えている自分に気づくことはあります。罪悪感を持っていると、悪いことをする自分を受け入れてしまうことがあります。罪悪感が癒され、自分は光の当たる道を歩くにふさわしい人間だというセルフイメージができれば、必然的に不倫の関係から足を洗おうという動機が生まれます。
 
 
 私はよく、「自分に『安い値札』をつけている」という言い方をします。
 一般的には、不倫というのは他人の夫に手を出すわけですから、厚かましいもの、泥棒ネコというイメージがあると思いますが、よくよく心の中まで見つめてみると、逆であることが分かります。不倫をしない人と不倫をする人を比べてみると、不倫しない人の方が、「ひとりの男性が私のために尽くしてくれる」という願望を堂々と表現できるのです。より「厚かましい」のは不倫しない人の方です(非難しているわけではありません)。不倫している人の方が「ひとりの男性が私のために尽くしてくれる」という当たり前の願望を持てずにいるのです。
 
 「自分につけた『値札』を高める」すなわち、セルフイメージを高めることは、不倫ぐせを解消するためにはとても大事なことです。自分を否定すればするほど、抜け出すのが難しくなっていきます。
 
 セラピーではとにかく「罪悪感」を癒すことを中心に行います。不倫ぐせを治すときには、怒りを吐き出し、親に満たしてもらえなかった様々な欲求にフタをしてきた、そのフタを取ってゆくことが大事なのですが、罪悪感があると感情のフタが取れないのです。
 罪悪感を癒すこと。これが、まず始めに一番大事なことだと考えています。
 
 
 なお、罪悪感については「愛と依存心と罪悪感」を参照されると良いと思います。


 

「不倫ぐせの治し方」への1件のフィードバック

  1. あづまさま:
     
    私は日本人ではありません、祖母は日本人なので、クォータなんです。以下の日本語が変な所きっといっぱいありますが、よろしくお願いします。
     
    私は今月の誕生日で、25歳になります。彼氏がいない。よく綺麗な人って言われるけど、なぜ彼氏ができないと言うと、好きな人がいるから。
     
    彼のこと、ずっとパパって呼んでる、彼だけではなく、大体今まで付き合った彼らのこと、みんな「パパ」って呼んでた。別にお金を貰えるわけではない、みんな二三十歳年上だから。
     
    私は既婚者しか好きにならないみたい。今まで付き合ったのは日本人の既婚者しかいない。しかもみんな同じタイプで、次新しい同じタイプの人が現れないなら、ずっと前の人のこと忘れられなくて、毎日その人のこと待ち続けます。いつか戻ってくれるじゃないのって望んでて、前に進めないです。
     
    毎回恋愛すると、病気になりそう。そう言えば、元々境界性人格障害です。好きな人ができたら、その人のことを考えるだけで、息が苦しくなって、症状はパニック障害と一緒で、一番困るのは、幸せなとき、死にたくなるんです。だからよくリスクカットをして、相手に嫌われる。
     
    恋をすると、相手のこと必死に思って、話をすべて聞きたくて、死ぬほど愛します。何をやってても、いくら忙しくても、頭の中に相手のことがいっぱいで、24時間止まらないです。でも相手の家庭を壊したくない、相手との結婚もしたくない。だから、私の不倫は、二種類しかない、1相手は離婚する気になったら、私が逃げてしまう;2私の愛情が重すぎで、相手が逃げてしまう。私は病気かな。どうして普通の恋ができないの?結婚することより、私は好きな人のペットになりたいです。
     
    私にとって、既婚者はとても魅力的です。まず既婚者じゃないと。若い男性は全然異性と感じないです。既婚者しか見えないです。
     
    このままじゃ、一生一人のままで過ごすじゃないのって、ちょっと怖いです。でも、仕方がないのです。
     
    どうすれば治るのですか?先生はアドバイスくれませんか?

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