正当な批判を受け止め、必要なら素直に認める

正当な批判と不当な批判を見分けたあとは、受け取るべき部分、自分が改めるべき部分については、素直に認め、必要なら謝り、そして改善することを明言しましょう。

正当な批判と、不当な批判を見分けるの記事で、まずは正当な批判と不当な批判を見分けことが大事だと書きましたが、見分けたあとは、
 
正当な批判だと思ったら、素直に認め、謝るべきことは謝るという姿勢が大切です。
 
たとえば、職場内なら、
「昨日の書類、誤字が5,6カ所あったよ。チェックして修正してから提出してくださいね。」
→「そうでしたか。すみませんでした。これからはチェックしてしっかり修正します。」
 
たとえば、夫婦間なら、
「今朝トイレの紙なくなったのにそのままにしたでしょ。替えておいて。」
→「あ、ごめんごめん。つい急いでて。今度はちゃんと替えておくよ。」
 
というように、素直に認めて謝り、できることであれば、改善の努力を約束しましょう。
 
 
難しいのは、多くの場合、批判の言葉は
・正当な主張も含まれているが、言い方がきつすぎるなど、不当な部分もある
・本音の部分では聞くべき意見だが、素直でない言い方なので受け取りにくい
・正当な批判ではあるが、今の自分には改善できない難しい内容である
 
など、
「その通りです。ごめんなさい。改善します。」
と言いにくいものである、という点です。
 
アサーティブトレーニングなどで題材にされる「例題」はシンプルで謝りやすい場面設定が選ばれることが多いと思いますが、現実のコミュニケーションでは、謝るべき内容と、受け取らなくてよい内容が混ざっているなど、対応が難しい批判にうまく対処する必要があるのです。
 
先ほどの例で言えば、職場内なら、
「昨日の書類、誤字がありすぎ。真面目に仕事してんの?何年この仕事やってんだよ!」
夫婦間なら、
「あんたいつもだらしないわよね。今朝トイレの紙なくなったのにそのままにしたでしょ。」
など。
改善を求める建設的な部分が土台にあるとしても、それだけではなく、そこに「不機嫌をぶつける」「相手を見下す」などの「受け取らなくてよい内容」まで混ざっているので、非常に受け答えがやりづらいのです。
 
それでも、まずは、基本として、受け取るべき部分、自分が改めるべき部分については、素直に認め、必要なら謝り、そして改善することを明言しましょう。