依存症=負の感情+感情を呑み込むクセ

 

依存症=負の感情+感情を呑み込むクセ
 
依存症というと、アルコール依存症や、薬物依存症を思い浮かべる人が多いと思いますが、「やめたいけれどやめられない」という症状のほとんどは、依存症的な症状だと、私は考えています。
 
医師に「依存症」と診断されるほどの依存症の場合は、きちんと専門の医師に診てもらうことからスタートした方がよいと思います。
 
但し、「やめたいけれどやめられない」という、軽い依存対象の一つや二つは、多くの人が持っているのではないでしょうか。
甘いもの、お酒(生活に支障は出てないとしても)、恋愛、ディープな趣味。
あるいは、過食や自傷といった、「自分を傷つける」症状がある人も、ある種の依存症だと思います。
 
 
さて、依存症の起こるメカニズムを一般化すると、こうです。
 
まず、何かの負の感情(寂しい、怖い、怒っている)などを抱えています。
そして、その感情を呑み込んでフタをするクセを持っているのです。
 
感情を我慢して、しばらくすると落ち着く、という対処法を持っている人は要注意です。
呑み込んだ感情は、消えるのではなく、心の奥深くに抑圧されて、エネルギーを蓄積しています。
 
何かの拍子に、一気に出てくることがありますが、出てくるなら、まだマシなのです。
出てこないように、フタをする力が強い人は、感情が次第に麻痺していきます。
負の感情を抑えつけると、喜びなどのプラスの感情も感じられなくなるのです。
 
この状態を「感情の鈍麻」といいます。
自覚症状としては「生きている感じがしない」と表現する人が多いようです。
「何も感じない」という感覚です。
 
すると、死んだように生きる人もいますが、何か刺激を求める場合もあります。
そう、依存症の根本原因はこの、感情の鈍麻+刺激を求める心、なのです。
 
依存対象を取り去ることが、アルコールなどの場合は、健康面の観点から必要だったりしますが、それは根本的な問題解決ではないことを知っておく必要があります。
英語にはdry drunkという言葉があり、直訳すると「飲まないアル中」という意味です。つまり、お酒を強制的に断ったけれど、根本的には解決していないので、いつでも、何かに依存してしまうリスクの高い状態という意味です。
 
根本的には、抱えてフタをしている負の感情を、しっかり吐きだして整理する必要がありますし、「私は感じてはいけない」「私の感情には価値がない」などの否定的な信念を持っていることが多いですので、それを変えていく必要があります。
 
それが、根本対策です。
 
 
依存症=負の感情+感情を呑み込むクセ (+依存対象という引き金)
 
です。


 

「依存症=負の感情+感情を呑み込むクセ」への8件のフィードバック

  1. これも自分です。
     
    なんか私って、すごく問題の多い人間で、ほとんど誰も関わりたくない酢類の人間だと思います。辛いです。

  2. Tさん
     
    コメントありがとうございます。
     
    いまはそうなのかもしれません。
    (お会いしたことはないですので、私には分かりませんが)
     
    ダメな理由探しをするのではなく、どうなりたいのか、そのために出来る小さな一歩は何か、そんな風に考えていくことが大事です。
     
    勝手な願いですが、辛さを乗りこえて前に進んでほしいと、心から願っています。
    では。

  3. 昔いじめられてきて、ずっとずっと我慢してきました。
    中学ではクラスで一人だったこともあります。
    それと、感情は受けて溜め込むクセがあるように思います。
    そのせいなのか、常に、心の中がむなしい感じというか、
    何をしても底から喜べないというか、無理やり自分を楽しませて、
    洗脳させて笑ってるというか、そんな感じがしてしまいます。
    まだいじめられる前は、こんなのなかったように思います。
    心の奥底ではこんなことしたくないと思っても、ずるずると
    したくないことをしてしまいます。

  4. 奈々さん
     
    コメントありがとうございます。
     
    >感情は受けて溜め込むクセがあるように思います。
    >そのせいなのか、常に、心の中がむなしい感じというか、
    >何をしても底から喜べないというか、無理やり自分を楽しませて、
    >洗脳させて笑ってるというか、そんな感じがしてしまいます。
     
    そうですか。確かに、このコラムに書いたような状態が起きている感じですね。
     
    多くの場合、他人に愛情を求めて得られない寂しさが高じていって【怒り】になったり、
    そんな自分を責めて【罪悪感】が生まれたり、というように、
     
    毒になるネガティブな感情を自分でどんどん作り出している時間があるものです。そういうところに気づいて止めることが、まず第一歩。
     
    大変かとは思いますが、使える手段は全部使って、頼れる人には頼って、とにかく、本気で抜け出そうとすることが大事です。
     
    くれぐれも、本気になる対象を間違わないで下さいね。
     
    心の中にある負の感情を減らすことに、本気になることが大事なのであって、
    依存対象(=一時的にははけ口になっている手段)を断つことの方に本気になっても、解決しないですから。
     
    頑張って下さいね。

  5. 元夫のモラハラ、威圧、強制、Emotinal blackmailと、毎日のようにどれだけ私がだめな人間かというのを言われ続けどんどん自分に自信をなくし、元夫のもくろみ通り依存的な人間になりました。
     
    生活費の概念がなく、家賃だけ折半で他は全部私の出費なのに「大都会がいいから職を見つけろ。ここは退屈だ」とわめきる彼の原因は、小さいころ、お母さんではなくて、甘やかし放題だった祖母に育てられたせいなのかなぁと思うことがあります。
     
    また家族や友人にも私がヒステリーになる、家事を何もしない(食事も掃除も家事は私だし、二人分の生活費を出していたのは私ですが・・・)、暴力をふるう、難癖をつけるなどもっともらしい虚偽の話を巧妙に広められ人から信頼されていません。私は人に暴力をふるったことはありません。 
     
    人が怖く、職場で働く自信もなくし、一瞬たりとも、ネガティブだったり、不安だと元夫に攻撃される(お前はネガティブでだめな人間だとたたいたり、泣き叫んだりする)恐怖で自分の感情がなんなのかわかりません。 流産したときですら、泣いたらネガティブで弱い人間だとたたかれました。 私が不安を示したり、自信がなかったり、期待通り完璧でないとそれは彼に対して虐待になるそうです。 
     
    新しい部署に配属になってうまくやっていけるかな?とつぶやいただけで虐待したと大声でわめかれたたかれます。こういうことは自分に自信がなく物事を白黒でしか見れないネガティブで最低な人間が行う虐待なんだそうです。 
     
    そういう自分は「夕飯だよ」と話しかけただけで、「話しかけるなこの馬鹿が!」となんの兆候もなしに喚いたり(これも「一人にしてほしいといっているのに、どれだけ頼んでも放ってくれない」という話に変えて家族や友人にするのです。)不安をまきちらします。
     
    言うことがころころ変わる(数時間前には「大好き」がなんの理由もなく「お前をぶっ殺す」になる)ので、常にメモを持って正気を保つために言動を記録していました。読み返しても、本当にこれが自分の身に起こったことなんだろうか?と信じられない思いです。 カウンセラーにも「自分が話を作っているのではないかと不安になる」と泣いたことがありました。
     
    感情的な交流もなく、一方的に「好きだ、好きだ」とわめかれ押し掛けられ、親を丸めこんで結婚まで持ち込んだ彼に負けた自分が悔しいし、金銭面での分担も一人でいたほうが楽なのかなぁ、毎日自殺が思い浮かぶようになっちゃった・・・離婚したい逃げたい、休みたいと思った瞬間に妊娠を強要されました。 なんか都合のいい女になるように暴力で強制されている気持ちです。
     
    流産をきっかけに「お前は依存的でだめな人間で結婚生活を続けていく価値がない」と手術2日たったときに、突然家を出ていかれ離婚に賛成しないと、精神病だと世間に言いふらして二度と社会に出ていけなくしてやると脅されて慰謝料なしで離婚しました。 
     
    その後心の傷と怒りが癒えず、遠方にいる人とランダムに体の関係だけの依存症が続いています。 遠方にいる人としか関係を持てません。 こんな過去、こんな感情を知られたら絶対に誰ともうまくいくわけありません。 でも助けてほしい。 
     
    死んだように生きているというのが正しい言い方で仕事も人生も恋愛も何もかも要りません。ただ休みたいです。苦しいです。 

  6. 奥様を17年前に亡くし、私と再婚した旦那のことで相談したいのです。私の前に長年付き合っていた彼女がいましたが、彼女のことを話すときはいつも苦しそうで、まだ傷が癒えていない様に感じます。3年間同居していた彼女を追い出すのに裁判をしたぐらいだったらしいのですが、なんと別れて半年ほど経ってまた関係が始まったといいます。それは出て行く条件として彼女が提示したのは肉体関係だけは持つというものだったからだといいます。外で会うだけのその関係が向うからの誘いが自然に消滅するまで4年間続きました。その1年後に私と結婚しましたが、どうもその過去をまだ引きずっているようで怒るときも必要以上にしつこいのと信頼、信用という言葉を矢鱈と多く使います。私はかなり冷め、今は別居しています。旦那と前の彼女のような関係を依存と呼ぶのかどうかは解りませんが病んでいた感じはします。最初の奥様が亡くなったあと始めの5年間は一人でお子さんを育てていたのでそのあとで向こうから飛び込んできたような形の前の彼女とは依存関係になりやすかったのでしょうか?今から私たちの関係は希望が持てるのかどうかあづま先生教えてください。

  7. もなさん
     
    コメントありがとうございます。
    依存症と言うより、トラウマからの症状のように思えますが…
     
    この世の中には、想像を超える暴力的な人がいるものですね。
    もなさんがそこに巻き込まれてしまったこと…この出来事を、人生の中に位置づけていく作業は、私も正直、自分の身だったらできるかどうか分かりません。
     
    正直このようなブログのコメント欄で解決するような話じゃないと感じていますが、
     
    もなさんがいつか、ちょっと光に向かって進んでみようと思える日が来ることを、心からお祈りいたします。

  8. みっちゃん
     
    コメントありがとうございます。
     
    私は常々、結婚生活がうまく行くかどうかは、
     
    愛情飢餓(ちょうだいの心) < 愛情(与える心)
     
    という関係が成立しているかどうかだと考えています。
     
     
    彼は結局、恋愛の最初は頑張ってくれていたかもしれませんが、愛情飢餓を持っているのだと思います。それが怒りになって出たりしているわけです。
     
    みっちゃんが、今の彼の状態を受け入れ、愛情(与える心)で接して、彼の冷えた心を溶かしていけるかどうか、今問われているのはそういうことです。
     
    もしも、ご質問の真意が、少し嫌な言い方になりますが、「この人との結婚、まずかった? このままいくのは損かな?」というものであるなら、すっぱりあきらめて別れる方をお勧めします。
     
    逆に、彼が感情的になったときこそ、癒しのチャンスなわけですから、しっかりハグしてあげるなどして彼の潜在意識の暗闇を癒してあげる方向で取り組むのであれば、可能性はあると思うんですよね。
     
    でもまあ、取り組むとしても、みっちゃんと、否定せずに話を聞いてくれる友達と、ガイド役の専門家と、最低三人のチームで取り組んでいかないと、途中で心が折れちゃうかもしれないですよ。
     
    よくよく、お考えくださいね。

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