傷が深いときは、愛を補うだけでは解決できない

 

恋愛の問題や人間関係の問題といった、表面で起きている出来事と、心の内面の関係を考えるとき私は、4つの愛の形に沿って考えていきます。
 
1.母親的な「包む」愛
2.父親的な愛のうち「ほめる(長所を認める)」働きかけ
3.父親的な愛のうち「叱る・諭す(欠点を直す)」働きかけ
4.見守る(手出しをせず自立を促す)愛
 
それぞれ、
母親的な愛の必要性と、足りない場合の補い方
父親的な愛の必要性と、足りない場合の補い方(1)
父親的な愛の必要性と、足りない場合の補い方(2)
見守る愛が足りないケースとその対処法
 
に判定方法と、解決のためのアドバイスが書いてあります。
 
 
しかし、この四つの取り組みだけでは、解決が難しいケースがあります。
それは、身体的な暴力、性的な暴力、あるいは精神的な暴力(暴言など)がひどい場合などがこのケースに相当します。あるいは小さい頃に肉親を亡くしたケースが当てはまる場合もあります。
 
いずれにしても、心が深く傷ついた経験をしている場合です。
 
愛を補う取り組み自体は、心が深く傷ついている人にとってもむしろ必要なことです。但し、愛を補う取り組みばかりをいくら繰り返していても、傷を放置していては、根本的な解決にはなりません。
 
心理療法の助けが必要な場合がほとんどだと思います。
但し、心理療法というのは、何か魔法をかけるわけではなく、本人の中にあるプラスの要素(喜びの感情など)をマイナスの要素(恐怖など)とぶつけて中和する、というようなメカニズムで働くものです。
 
つまり、本人の中にプラス要素がたくさんあればあるほど、解決する力が生まれるということです。
 
だから、楽しいことをして、自分にポジティブな言葉がけをし、プラスのことに目を向ける意識的な努力をして、気分が上がってきた、元気が出てきた、そのときに心理療法を使って、心の根っこの部分まで一気に癒すことが、効果的な取り組みだと言えます。
 
心理療法とは、元気なときに受けるほど効果が上がるものなのです。
(落ち込んだときに受けると、それを少し戻すだけで精一杯。根本的な問題を解決できません)
 
 
心が深く傷ついた経験をお持ちの方へ。
ひとりで取り組むと恐怖に足がすくむような体験でも、有効な方法を使って、セラピストと一緒に取り組めば、解決することが出来ます。一度解決してしまえば、戻ることはありません。恋愛セラピーでは例えば、恐怖症治療の方法などの、心理療法の技法も活用して、問題の解決を図っていきます。
 
ぜひ、ちょっと勇気を出して、恋愛セラピーで解決してみませんか?