【ココヘル354】なぜダメ男を好きになってしまうのか2?

 

◆女と男の「心のヘルス」?癒しの心理学 354号 2009.2.3
 
 あづまです。こんにちは。
 いつも読んでくださってありがとうございます。
 
 
 
 さて、では今日の本題です。
 
 
◆ 恋愛依存
 
最近よく見る番組がNHK教育の「ハートをつなごう」です。
たまたま、先日録画して見ていたテーマが、「依存症」でした。
しかも、「恋愛依存」について取り上げられていました。
恋愛依存というのは、人と触れ合っていないと寂しくて怖くて、
本当は好きではないとうすうす分かっている相手とセックスなど
の関係を持ってしまうという依存症です。
本人は苦しくてやっているわけですが、誤解や偏見が多く、
セックス好き、淫乱、みたいに言われることが多いため、他人に
助けを求めることができず、ひとり苦しみます。
アルコール依存症の人が、お酒が好きで飲んでいるわけではない
のと同じく、恋愛依存、セックス依存の人も、恋愛好き、セック
ス好きというわけではないのです。
番組に登場していた女性は過去の恋愛遍歴、性遍歴について、
「ある種の自傷」とおっしゃってました。
心から愛し合える相手ではない人とセックスするのは確かに、
自分を傷つける行為ですから。この方は、そこに気づくことがで
きたので、回復に向かうことができました。
 
登場していた女性は、幼少時の経験に原因がありました。
父親が全然受け入れてくれなかった。
 叱られるばかりで、ほめたり受け入れてくれることがなかった。
だから、自分なんて生まれてこなければよかったと思っていた。
こういう原因があったのです。
実は、脳が恋愛モードになるときには、ネガティブな考えの回路
が抑制されるのだそうです。「恋は盲目」と言われるのは脳科学
レベルでも正しいことのようです。
しかし、非常にネガティブな気持ちを抱えたまま、恋愛に救いを
求めてしまうと、その瞬間だけ楽になれるため、容易に依存症に
なります。
こうなってしまった場合、ひとりで解決するのは困難です。
 
番組の中の女性は、たまたま彼氏がものすごく忍耐強く、まるで
カウンセラーのように寄り添ってくれる人だったことと、
死にそうな子猫を見つけて、なぜか自分のようだと感じて放って
おけず、飼うことにして、色々お世話をしていく中で、自分の中
の愛情に気づき、必死に生きる子猫の姿を見て癒されていった、
という話が紹介されていましたが、
相当、幸運だったのではないでしょうか。
なるべく早い段階で、セラピストや自助グループを頼ることが大
切だと思います。
 
 
◆ 家庭内ストックホルムシンドローム
 
 ストックホルムシンドロームという症状をご存知ですか?
犯人が人質を取って立てこもった場合、
人質が犯人と共同意識を持ってしまうことがあるのです。
恋愛のような関係になってしまったり、警察が突入するときに、
人質が犯人をかばってしまうことすらあるそうです。
これは、自分の生殺与奪を握っている相手を好きになることによっ
て、生き残れる可能性が高くなることを、無意識に分かっている
からだと考えられているようです。
犯人も、自分に好意を持っている人質は殺しにくいのです。
ここまでが、普通の「ストックホルムシンドローム」の説明。
では、「家庭内ストックホルムシンドローム」って何?
 
岩月謙司さんの主張によれば、
家庭内で父親が真の愛情を示して娘を可愛がることができれば、
娘は自然に父親を「好き」になることができ、
結果的に男性全般を「信頼」し、「好き」と感じる男性を選ぶこ
とで幸せになることができるけれど、
愛情を示すことのできない父親に育てられると、娘は精神的に
「ストックホルムシンドローム」のような、危機的状況に置かれ
ます。愛情を示さない、ひどい扱いをする父親を「好き」になる
ことで、必死に父親からの愛情を得ようとするのです。
子どもは無意識に、親がいないと生きていけないことが分かって
いますから、親のことを好きになろうと努力するのです。
このときに、
冷たかったり、ひどい仕打ちをしたり、子どもに依存したりする
父親だった場合、娘はそういう人を好きになるために、無意識に
必死で努力してしまうのです。
その時についた心のクセが、大人になって恋愛をするようになっ
ても、ダメ男に惹かれてしまうというパターンを作るのだと。
これが「家庭内ストックホルムシンドローム」です。
書いていて、ちょっと怖くなってきました。
もしあなたが、当てはまる場合は、ぜひ、子ども時代の自分をゆ
るしてあげてください。かわいそうなお父さんを助けられなかっ
たことを自分で責めているのかもしれませんから。
あなたは、悪くないんですよ。
 
 
◆ 岩月謙司さん
 
岩月謙司さんは、私が日頃恋愛セラピストとして感じていること
を非常に納得のいく形で表現されています。
この人、分かりやすいし、すごいなぁ。そう思います。
あと、私と考え方やものの捉え方がすごく近い気がします。
私はよく「『好き』という感情には3種類ある」なんて書きます
が、岩月さんの本にはなんと「『嫌い』には2種類ある」と書い
てありました。
ものの捉え方、考え方、表現の仕方が、他人とは思えません。
 怖いぐらい。
ちょっと脱線しますが、岩月謙司さん、
こうした、ダメ男を好きになってしまう女性の治療のためには、
「育て直し」が必要だという独自の治療観に基づき、
大人の女性に哺乳瓶でミルクをあげたり、果てはオムツを替えて
あげるようなことをして、治療していたようです。
確かに極めて幼少の時に受けた心の傷が原因の場合、そのような
「治療」が効果を上げることもあるのかもしれませんし、
立ち直った女性の報告もあるようですから、全く無意味だったと
は言えないのだと思います。
しかし、岩月さんは現在、強制わいせつ罪で勾留されています。
この出来事は、非常に考えさせられる出来事です。
心理セラピストとして、相談者にどこまで関わるか、どこかに
一線を引く必要があるのですが、私の場合、身体的接触はしない
ことにしています。
 
(手を握って話を聴く、というセラピーのスタイルも存在します
 し、レイキヒーリングなどは手を当てますので、接触が絶対に
  NGというわけではないですが、私は触れないことにしていま
  す。)
 
 しかし、本当に心が暗闇に包まれていて、少しでも楽になりたい、
身体的接触でも何でもいいから、癒されたいという方に対しては、
ある意味冷たい対応でもあります。
 とは言え、以前と比べて、私も力がついてきました。
これからも、強力な癒しが必要なケースであっても、きちんと
過去の感情を解放して、問題を解決してゆくことができると言え
るように、一生勉強をしていきます。
 
そして、私がその方向で提供できるサービスは、
★恋愛セラピー
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あとは、自習型マニュアルもあります。
心理療法の技法を【マンガ】で解説しました!
★心のデトックスマニュアル
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 但し、どんな人でも変われるとか、確立された手法であるとか、
この方針だけでじゅうぶんであるとか、そのようには思っていま
せん。今後さらに勉強と実践を重ねて、手法を広げ、レベルアッ
プを図っていきたいと思います。
 
 
◆ 今日のまとめ
 
 今日は、テーマが少しあちこちに飛びましたが、
子ども時代に、じゅうぶんに愛されたという実感がなく、むしろ
「おとうさん、かわいそう」みたいに思って育ったり、頑張って
も頑張っても認めてもらえなかったりすると、
岩月謙司さんの言う
家庭内ストックホルムシンドロームになってしまう。
すると、ダメ男に惹かれてしまうなどの症状が現れる。
残念ながら、そういう男性と交際しても満たされず、
むしろ、恋愛依存症になってしまう。
恋愛依存症は、一種の自傷。自分を傷つける行為。
早い段階で、専門家や、自助グループなどを頼り、
傷が浅いうちに抜け出す努力をしましょう。
 
 ひとりで抱え込まないこと!
 
 
◆編集後記
 
 液晶テレビとハードディスクレコーダーを買って、一番変わった
ことは、テレビをよく見るようになったことです(笑)
実は私は昔から、NHK教育テレビをよく見る子で、小さい頃に
教育テレビの理科の番組などを見ていて、親に「分かるの?」と
聞かれて「うん」と答えたらしい、というエピソードがあります。
で、やっぱり今も、教育テレビなんですね。
知花も「お母さんといっしょ」などを見るので、
うちは今、教育テレビの視聴率が、異常に高いです。
録画されている番組は、大半が教育テレビ・・・
色々叩かれることもあるNHKですが、
ちょっと、さすが公共放送、と、思ってしまいました。
 
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