【ココヘル808】霞の向こうの神セッション(8)|恋愛ドクターの遺産第七話

 

★女と男の「心のヘルス」ー癒しの心理学 808号 2017.6.8
 
こんにちは。あづまです。
いつも読んで下さってありがとうございます。
 
 
★コーチングセッション(9回)
 無料見積もり制度を作りました。
http://bit.ly/coach_estim
 
見積もりっていっても、金額は決まっていますから、
悩みの内容を書いてもらって、こちらから、セッション9回を、
こんな風に使ったらいいんじゃないか、という提案書を書きます。
というもの。
その後、もし、申し込まなくても、料金は発生しません。
 
コーチング無料見積もり
http://bit.ly/coach_estim
(ページに、見積もりの事例があります。)
 
 
 
6/24(土) 「教え方・学び方研究会」
心理セラピーのスキルを学ぶと、自分を見る目「メタ認知」が
育つんですね。実はこれは、人に何かを教えたり、学んだりする
ときに、かなり威力を発揮することを、経験的に感じています。
そこで、
毎回テーマを決めて(6/24はPCスキル)、
苦手な人と得意な人の違いについて学んでみよう、という研究会。
スキルだけでなく「学び方」そのものも研究する。
そんな講座です。
・苦手な人は純粋に教わりに来てもOK。
・得意な人は自己観察を通じてよりレベルアップを目指しましょう。
少人数制なのでお申し込みはお早めにね!
詳細説明とお申し込みは、こちらのページから。
→→ http://bit.ly/2qEbNWS
 
 
 
では、メインコンテンツに行きたいと思います。
現在、第7話を配信中です。
 
 
現在は、私の伝えたいセッションの理想を、
小説風にしてお伝えしようと、作品を書いています。
フィクションですが、症状、問題の原因、解決の指針などは、
実際に行われたセッションや、あづまの考えを元にし、
リアリティーを大切にして制作しております。
逆に悩みの内容などのディテールは全て入れ替えて創作し、
プライバシーに配慮しております。
作品ですので、ある程度の誇張・脚色がございます。
 
また、解説を「ココヘル+」の方で書いていますので、
そちらも合わせてご活用ください。
 
ココヘル+
https://www.556health.com/sp/e-zine/
 
 
 
恋愛ドクターの遺産(レガシー)
 
第七話 霞の向こうの神セッション
  こちらにもアップされています。
  https://556health.com/consultant/
 
【登場人物】
(現在の人物)
 ゆり子 父からノートをもらった。離婚するかどうか悩んでいる
 幸雄 ゆり子の夫。 仕事はできるが共感力のない人。
 順子(よりこ)・香澄(かすみ) ゆり子の友人
(ノートの中の人物)
 恋愛ドクターA ゆり子の祖父(故人) ノートを書いた本人
 なつを ドクターの助手
(今回の登場人物)
 ユミコ 彼との関係で相談に来た。
 
【恋愛ドクターのレガシーとは?】
有名な恋愛カウンセラーだったゆり子の祖父の手記なのだが小説風に
書いてある。段ボールにノートの束として突っ込んである。
ゆり子の父が受け継ぎ、そして今、ゆり子が受け継いだ。
悩んだらランダムに一冊選んで読むと、今の悩みにピッタリのテーマが
そこに現れるという・・・不思議なノート。
 
 
 
第三幕 夢判断 つづき
 
「あなたを包み込んでいた感じを、今から表現してみます。」
そう言ってドクターは、コートを手に持って広げ、
ユミコの頭の上に広がるようにかざした。
「近いかもしれません。こんな感じでした。」ユミコが言った。
「では、」ドクターはそのコートを手際よくたたみ、先ほど差し示した
椅子にそっと載せて続けた。
「その黒い膜が、いま、話しかけやすいように、
 こうやって椅子の上に載ったとイメージしてみて下さい。」
「はい。」
「そちらの椅子に座っているユミコさんからは、
 この膜は、どんな印象がしますか?」
「ええと、何か、生暖かくて、生々しい感じがします。包まれていると
 安心な感じも少しありますけど、緊張もします。
 私に何かを迫ってくる感じがあります。」
「夢の中で決断を迫ったような?」
「はい、そんな感じです。」
「この膜に、何か言いたいことはありますか?」
「私、ちゃんとやっているよ、と言いたいです。」
「では、私にではなく」ドクターは胸に右手の手のひらを置いて、自分を
指し示しながらそう言い、今度はその手を椅子の上の「膜」(実際は
コートだが)を示しながら続けた「こちらの膜に向かって、言って下さい。」
「私、ちゃんとやっているよ。」
「では、今度は、ユミコさん、こちらの椅子に座って、膜そのものに
 なってみて下さい。なった、と想像しながら座れば、それで大丈夫です。」
「はい。」ユミコは席を立ち、向かい側の椅子まできた。そして
「先生、このコートを着てもいいですか?」そう尋ねた。
「その方が『膜になった』という感じがするのですか?」
「はい。」
ドクターはなつをの方をちらっと見た。なつをは小さくうなずいた。
そもそもなつをのコートである。他人に着せても良いのか、という確認だった。
「では、着てみて下さい。」
ユミコは無言でコートを着て、そして、先ほどまでコートが置いてあった
その椅子に座った。
「膜になってみて、どんな感じがしていますか?」
「きちんとやろう。自分のことは自分でしよう。そんな感じです。」
「良い感じですか?やな感じですか?」
「うーん。きちんとしている、という意味では良い感じですし、少し
 安心感もあります。でも、ちょっと、堅苦しい感じもしますし、
 疲れる感じもあります。」
「膜の目から世界を見ると、どんな風に見えますか?」
「ええと・・・いいかげんな人間が多いな、と感じます。少しイライラします。」
「膜の目からユミコさんを見ると、」ドクターはそう言いながら向かいの
椅子を手のひらで指し示した。「どんな風に見えますか?」
「他の多くの人みたいな、いいかげんでイライラする感じはありません。
 まあまあ、きちんとやっていると思います。」
 
(私のコートが、完全にユミコさんの「膜」になっている)なつをは思った。
心理セラピーでは、心の内面にある何らかの要素に姿形を与え、それを
たとえば今のように椅子の上に座らせて具現化させて(といっても、本当に
実体を持つわけではないが)、話しかけてみたり、あるいは今ちょうどやって
いるように、そのものになってみたとイメージして、どんな感覚があるのか、
世界をどんな風に見ているのかを感じてみる、というワークをすることがある。
そうやって、心の中の要素に姿を与え、声を与え、どんな動機を持っているのか、
どんな意図を持っているのかを読み解いていくのだ。
詳しくは先生の分析と、ユミコさん本人の解釈に委ねていくことになるが、
今のところその「膜」は、ユミコさんに、「きちんと行動」させるような意図、
動機を持っているように見える。
(黒い、というのがちょっと気になるけどなぁ。なんとなくネガティブな感じが
 して・・・)根拠はあまりないが、なつをは漠然とそう思った。
 
「では、」ドクターは続けた。「こちらの中立の位置に立ってみて下さい。」
ユミコさんが座っていた椅子と、「膜」が座っている椅子(今現在は「膜」に
見立てたコートをユミコが着て座っているが)の中間の位置、ちょうど椅子と
合わせて正三角形になるような位置に自ら立って、今度はそこにユミコが来る
ように促した。
「はい。このコートは・・・」
「もちろん、その「膜」の椅子に置いてきて下さい。」
ユミコはコートを脱ぐと、軽くたたんで始めのように椅子の上に置き、そして、
ドクターが先ほどまで立っていた中立の位置まで移動してきた。
「こうして全体を眺めていると、どんな風に感じますか?」ドクターが質問した。
「ええと。先生と優等生、親と子供、みたいな感じかな。」
「なるほど・・・ここから見ていて、そちらの椅子に座っている、ユミコさんに、
 何か言ってあげたいことはありますか?」ドクターはユミコが座っていた方の
椅子を手のひらで指し示しながら言った。
「ちゃんと出来てるよ。」と言ってあげたいです。
「では、もう一度、実際にユミコさんに話しかけると思って、
 それを言ってあげてください。」
「ユミコ、ちゃんと出来ているよ。」ユミコの椅子(いまは空椅子だが)に
向かって、優しく話しかけるような調子で、ユミコは言った。
「今度は、こちらの『膜』に何か言ってあげたいこと、言いたいことがあれば、
 言ってみて下さい。」
しばらく沈黙があって、ようやくユミコが口を開いた。
「ええと。よく分かりません。」
 
少し目線を天井に向けて、考えている様子だったが、しばらくしてドクターが
言った。「では、今日は、ここまでにしましょうか。」
「はい。」
「ただ、その『膜』については、まだ消化不良の部分が残っている気がします。」
「私もそんな気がします。」
「ですので、今日のセッションの感覚、特にその『膜』になったときの感覚を、
 ときどき、思い出すようにして生活してみて下さい。何か気づくことがあるかも
 しれませんので。」
「はい、分かりました。」
「今日はここまでにしましょう。お疲れさまでした。」
「ありがとうございました。」
 
 
 
(つづく)
 
今日は、たぶん、ちょっと分かりにくかったんじゃないかな。
で、結局その「膜」って何?
みたいな。
 
実際のセラピーでは、こんな風に、
いきなりは解明されず、徐々に見つけていく、
という展開のことも多いです。
 
 
ま、そろそろ「え?そういうことなの?」
って話になりますんで。
 
 
次回もおたのしみに。
 
ではでは!
 
 
 
 
こちらにもアップされています。
まとめ読みには便利かも・・・
あづまやすしのサイコロジーな毎日
https://556health.com/consultant/
 
 
 
 
 
★コーチングセッション(9回)
 無料見積もり制度を作りました。
http://bit.ly/coach_estim
 
見積もりっていっても、金額は決まっていますから、
悩みの内容を書いてもらって、こちらから、セッション9回を、
こんな風に使ったらいいんじゃないか、という提案書を書きます。
というもの。
その後、もし、申し込まなくても、料金は発生しません。
 
コーチング無料見積もり
http://bit.ly/coach_estim
(ページに、見積もりの事例があります。)
 
 
 
★恋愛・人間関係コンサルティング(旧名称:恋愛セラピー)はこちら。
 
 個別に丁寧に、問題を紐解き、解決策を提案しております。
 https://www.556health.com/consulting.html
 
 
◆ココヘル主催のワークショップ・セミナー一覧はこちら
 https://www.556health.com/work.html
 
 
◆あづまの著書「あなたの恋愛がうまくいかない本当の理由」
 出版から数年経っても、未だに「読んで良かった」との
 感想を頂きます。感謝 m(_’_)m
 http://amzn.to/2pKALa2
 
 
◆編集後記
 
小田原城の紫陽花と花菖蒲がキレイでした。
 
┏━◇━━◇━━◇━━◇━━◇━━◇━━◇━━◇━━◇━━┓
 ◆女と男の「心のヘルス」ー癒しの心理学
 祝!TBS・日テレ・フジテレビ出演(目指せNHK!)
 ◆ご意見、ご感想お待ちしています。このまま返信!
 ・頂いたメールは、事前確認なく掲載することがあります。
 ・お名前はイニシャルにします。
 ・メール相談は行っていません。また、多数のメールを頂くた
  め、個別の返信はできないことがございます。
 もっと幸せな恋愛・結婚生活・人間関係を求める方に情報提供
 をするのが本誌の目的です。ご自身の責任にてご活用下さい。
 ◆制作:阿妻靖史(あづま やすし 恋愛セラピスト)
 ◆自己紹介はこちらです↓(声の自己紹介があります!)
  https://www.556health.com/archives/2005/07/post_5.html
 ◆登録・解除: http://www.mag2.com/m/0000164141.html
 (解除依頼は受けていません。ご自分でお願いします)
 ◆ウェブサイト https://www.556health.com/
 このメルマガは自主的な登録によってのみ登録になります。
 違法なアドレス収集は一切行っていません。
 ★ご友人への転送は歓迎です。メルマガ全文をお願いします
 ★このメルマガの著作権は発行者であるあづまやすしに属します。
  無断転載を禁じます。転載は【事前に】お申し出下さい。
┗━◇━━◇━━◇━━◇━━◇━━◇━━◇━━◇━━◇━━┛