別れの辛さを癒す方法

 

 私は時々「以前の彼を忘れたい」という相談を受けます。
 
 「別れて辛い気持ちを癒したい」という意味であれば方法は色々
 あります。今日はそれについて書いていきます。
 
 
 但し、
 必ずしも、彼を忘れることが幸せにつながらない場合もあるとい
 うことを始めに書いておきます。
 
 それは、自分の恋愛感情より、誰かを怒らせないことを優先して
 いるような場合です。その誰かっていうのは、大抵両親のうちど
 ちらかだったりするんですが。
 
 自分の感情に蓋をして結婚生活を送っているうちに、知り合った
 異性と電撃的に恋に落ちてしまい、でもその不倫の関係に苦しん
 でいて、その相手を忘れたい・・・
 
 そんな場合は、難しいかもしれません。
 だって、抑えつけられた感情が暴れているんだもの。
 その彼のことだけ忘れても、きっとまた同じような電撃の恋をし
 てしまうと思います(このケースについては改めて書きます)。
 
 
 
 というわけで、今日は、
 
 自分の自由な感情に従って恋をして、
 そして、別れてしまって辛く、苦しい。
 
 そんなあなたが心の傷を癒す方法をお届けします。
 
 
◆まず、どんな気持ちですか?
 
 その気持ちを正直に日記や手紙に綴ってみましょう。
 
 おそらく、
 1.辛く、寂しいパターン
 2.不満、怒りのパターン
 
 どちらかになるのではないでしょうか。
 
 「あなたがいなくて、生きている意味が感じられません。こんな
  に辛いのだったら、あの時別れるなんて言わなければよかった。
  今でも、初めてドライブに行ったときのことを思い出します。
  あの頃に戻りたい・・・」
 
 「私は、一生懸命だったのに。なのにあなたは、私のことを振り
  回して、適当にもてあそんだ。あなたの理不尽な要求に、精一
  杯応えてきたのに、限界でぼろぼろになった私に優しい一言も
  なかったのはなんで!」
 
 今創作しました。上は辛いパターン。下は不満のパターン。
 
 不得意な方を書いてみるといいです。
 なぜかというと、自分に禁止している感情があると、その感情が
 いつまでもぐるぐると無意識の中を巡り続けて癒しがすすまない
 ためです。
 
 自分が出すことのできない感情を出してみると、癒しがすすむこ
 とがあります。
 
 
◆癒しの感情
 
 怒り・寂しさ・不安・悲しみ
 
 どれも大切な感情です。
 特に、心が傷ついたときにはこれらの感情を全部バランスよく感
 じることが立ち直る秘訣です。
 
 
 怒りは、自分ばかりひどい目にあったときに、その状況を変える
 ための大切な心のエネルギーです。相手が自分の心の中まで侵入
 してきたときに、境界線を引き直すことができます。
 
 怒れない人は、相手の言いなりになってしまいます。
 癒しの時は、自分の受けた被害をはっきり感じることができます。
 
 
 寂しさは、してほしかったことがしてもらえなかったときに感じ
 る感情で、この感情を感じることで、自分に必要なものが分かり
 ます。あぁ、私は愛情がほしかったんだ、みたいに。
 
 寂しがれない人は、自分の欲求を表すことができません。
 
 
 不安は、起きてほしくないことが起きるかもしれないという将来
 への注意を喚起するための感情で、このために問題を未然に防ぐ
 ことができます。
 
 不安を感じにくい人は、問題にまともに突っ込んでしまいます。
 
 
 悲しみは、最後に愛着を手放すときの感情で、この感情を感じる
 ことで心の中で別れをすますことができます。
 
 悲しみを感じないと、別離の心の傷から回復できません。
 
 
◆心のクセ
 
 生まれつきの心のクセや、小さな頃の経験から来る感情のブロッ
 クによって、得意な感情と苦手な感情があります。
 
 心を癒すときは、上の4つの感情をしっかりと感じることが大切
 です。
 
 その時に、自分の心のクセ、つまり苦手な感情はどれかをよく知
 り、努めてその感情を感じるようにすることです。
 
 
◆手紙を書くというワーク
 
 辛い気持ち、怒りの気持ちを綴る手紙を書いたあとは、
 
 相手に謝りたいことを書いてみましょう。
 
 「あなたは、いつも私の体を心配してくれていたのに、私はそれ
  を束縛だと思って、ますます乱れた生活をしてしまいました。
  それから、あなたが一生懸命仕事をしていたことを、全く認め
  てあげられなくてごめんなさい。一人で気を張って頑張ってい
  たあなたをもっとねぎらってあげたらよかった・・・」
 
 最後に、相手との幸せな思い出を思い浮かべながら、感謝の手紙
 を書いてみます。
 
 「あなたとは、幸せな時間を過ごせました。一緒に食事したとき、
  いつも決断の早いあなたはすごいな?と思っていました。何気
  ない時に見せてくれる笑顔がとても好きでした。それまで灰色
  だった私の人生が、急に明るくなりました。あなたのおかげで
  生きていてよかったと感じられました。ありがとう。」
 
 
◆感情を「見ないフリ」したり「抑えつけ」たりしない
 
 脳の話は専門ではありませんが、抑えつけた感情は、神経を伝わ
 る信号として脳の中でぐるぐると回り続けるのだそうです。
 
 あなたが、その感情を感じ取ってあげるまで。
 
 軽い感情なら、感じてあげるだけで消えてしまいます。
 日曜日お風呂に入っているときに、「開業の不安」というものを
 感じてみました。以前は随分強かったんですけど。
 
 最近はあまり強く感じなくなったため、感じているうちに消えて
 しまいました。
 
 離別の心の痛みは、ちょっと感じただけで消えるほど軽いもので
 はありませんが、怖れずに感じきることが大切です。手紙にエピ
 ソードを入れて書いてみるなどのワークは、当時の思い出に浸り、
 涙を流せるのでとてもよいワークになります。
 
 
◆今回のまとめ
 
 別れを経験したとき、手紙を書こう(出さなくて構いません)!
 
 怒り・寂しさ・不安・悲しみをしっかり感じてみること。
 
 感情は、感じてもらうまで、ずっとそこにいる。


 

「別れの辛さを癒す方法」への6件のフィードバック

  1. あずまさま
     
    実は、あたしは先週、彼から別れを告げられました。
    もう今年に入ってから、そのや?な予感はしていたのですが、最終的な鉄槌をくらったその日の深夜の電話では、「しょうがないね」といいながらも、ずいぶんひどいことするじゃないのお?!とののしり、うぉんうぉん泣き叫びました。
     
    翌日も一日中泪が止まらず・・・。会社でも相当目が赤くて何人かは「泣いている」ことを気づいたかもしれません。
    その日はともかく早めにベッドに入って、前の日から続いていた睡眠不足を解消しようと寝こけたのですが、
    翌々日(3日目)ぐらいになると、なんだかけろっとしてました。それに、また彼はふらっと戻ってくる可能性もないとはいえないし、ま、ひとまずあたしも自由になったし、この先は真っ白になったけどなんだか少し解放的だぞ、というこのヘンな感覚。
     
    なぜ自分がそうなれたか、を考えてみたとき、あずまさんの指摘する「4つの感情」をバランスよく感じきるということを知り、「なるほど?」と思いました。
     
    それに、彼に対する感謝の気持ち、これも3日目にはふつふつとよみがえってくるのも「なんでだろ?」って思っていたのですが、これも合点です。
     
    2日目までは、あたしは彼に対して「もう友達以下」と思い込むことにしていたのですが、彼はあたしとの関係をただ「友達」に戻したいだけのために別れたかったんだっていうことに気づいたとき、「気が向いたらまたふらっと戻ってくるかもしれないし、そのときあたしにいいヒトがいたらまあ、それまでだし、そんな先のことは知ったこっちゃないよね」といったそんな思いを自然と感じることができるようになりました。
    そのあとすぐに、女友達に傷心を癒す旅行に付き合ってくれとお願いし、すぐにOKの返事をもらえたことも影響しているのでしょうか??
     
    復活が少しスピーディすぎてコワイ感もありますが、たぶん早めに感情を出し切ったことも関係あるのでしょうかね。
     
    以上が、ふられた側の気持ちの変遷です。
    問題は、ふった側の「自分に自信がなく、過剰な下流意識による、屈折した愛情/結婚への不信感」。こっちのほうがむしろ重要です。
    なるべく一緒に寄り添って暖かく見守っていたかったんですけど、どうやらあたしはその役割失格だったようです。
    また、自分だけの殻に閉じこもって、一生このままでいいって思いながらかろうじて生きていくのでは、と想像してしまうと、なんとか彼の助けになりたいと思う気持ちが募るのですが、まあ、本人からの自発的な変化がない限りそれは無理でしょうという境地にはいたってます。
     
    って、これはまた別のテーマですね。以上、勝手な感想を述べさせていただきました。

  2. あずま様
     
    私は主人に不倫をされ、その上、離婚をせまられています。もう、後には戻れない状態です。
    今は主人を楽にしてあげる為に、一生懸命、主人との楽しかった6年間の思い出を忘れる努力をする毎日です。
    そして、いっそ、嫌いになれるよう、いや、興味すら持たなくなれるような心になりたいと思ってます。
    もうすぐで一年たちますが、まだまだ傷は癒えません。
    毎日思い出し、思い出すというか、頭の中は常に主人で一杯です。どうすれば忘れる事ができるのか・・自分の執念深さに嫌気がさします。
    セラピーが東京での開催ということで、遠方のためいけません。
    いつもメール配信を楽しみにしています。
    頑張ってください。

  3. 猪八戒さん
     
    あらら。一年も前のコメントにレスつけてないことが判明・・・反省。すいません。
     
    スピード復活ですが。ほんと立ち直りのお手本みたいな感じですね。
    これを読まれた方は、参考にしてみて下さい。
     
    但し、実はこの方法は、心が健康で心の成熟度の高い人にしか通用しません。
     
    コメントありがとうございました。
     
     
    keikoさん
     
    コメントありがとうございます。
    新たな一歩が踏み出せるよう、応援しております。
    執着が手放せない場合のパターンはいくつかあるのですが、結構多岐にわたっていて、ここにはとても書ける分量ではありません。
    ですので、簡単に。
    未来の幸せを信じていないと、過去に執着してしまいます。
    あとは、怒れない人に多いのですが、
    心の底に抑え込まれた怒りが吐き出せないと、前に進めないことが結構多いです。
    参考になれば。
     
    どうしても辛いときは、電話カウンセリングなどもありますのでご利用下さい。

  4. あづまさま
     
    1年半以上前の化石のような感想に、コメントいただき
    本当にありがとうございます。
     
    じつは、あれから事態はすっかり様相を変え、
    来月に結婚することになりました!
    結婚する相手は、実は当時ふられた相手と別れてから
    ほんの数ヵ月後に出会った人です。
    先週、両家の両親との顔合わせの食事会をすませ、
    ややマリッジブルーに陥っていた自分も、このステップを踏んでようやっと、結婚への決意、といいますか、覚悟というものができてきました。
    いわば、仕事の締め切りに嬉々としながら追われているような、変な感覚です。
     
    それで、前彼との関係は・・・メル友です。
    実は、ふられて数ヵ月後のGWで、一緒の旅行グループで偶然出会いました。
    そのとき、あたしはすごく仲良くなった女のルームメイトとべったりでしたが、彼はたまにあたしたちについてきて一緒に食事したり遊んだり、といった関係でした。
     
    それから半年ほどして、彼と食事しました。そのとき、いいました。「新しい彼がいる。楽しくやっている」と。彼は、「よかったね、末永くお幸せに」と告げて、それ以来、顔を合わせていませんし、今後も合わせるつもりもありません。
    最近メールが来たので、「結婚することになった」と告げました。「おめでとう、これから大変だけど体に気をつけてがんばってね」という返事。気を遣ってもうこれ以上
    メールは来ないかもしれないし、くるかもしれないし・・・
    でも、あたしからはもうメールをだす気は毛頭ありません。
     
    で、くどくどと何をいいたいかというと、たった1年半でこんなにも事態が変われるの?、ということです。自分自身が一番びっくりしています。その要因は、やっぱり、自分以外の人の力を借りながら範囲を広げて求めた、という強引さと強欲さに尽きる、と。これが、Beforeの自分と大いなる相違点だと信じています。
     
    もちろん、その中に、あづまさまの週2回のメルマガによるメッセージのたたきこみの累積も効果を示していると認識しています。言う角度は違うものの、一貫した信念とコンセプトで伝えようとするメッセージの強さに、自分もずいぶん感化され、まさか自分の行動に浸透するレベルにまで至るとは思っていませんでした。(周囲からも、「最近丸くなってイイ感じ」とよくいわれます)
     
    ということで、本当にありがとうございました!一人身生活を謳歌(というか、おぼれまくってた)していた自分に、もはや1ヶ月もしないうちに新たな試練(というか、新たな楽しみ?)が訪れることになりましたが、これもまた、新たな経験だと思って自分なりに工夫を凝らしていきたく思います。今、あたしにとって、来月以降のだんな様はまさに王子様そのものなので!「王子様なんて、そんなの幻想だよ」という周囲の言葉に惑わされずに楽しんで行きたいと思います!!

  5.  
    はじめまして。
    記事を読ませて頂きました。
     
    私は元彼から別れを切り出されて、もうすぐ4カ月経ちます。
     
    別れてからも3カ月間ほど、中途半端な関係が続き、ずっともやもやしたものを抱えていたものの、彼を失えなくてなかなか変われずにいました。
     
    そして一カ月ほど前、「変な期待をするから用事もないのに連絡するな」という旨のメールをこちらから送り、彼から「もう一度、(私とのことを)真正面から考えてみる。」という返信が来ました。
     
    一時は気持ちもスッキリしたように感じ、決別したつもりだったのですが、彼の「考えてみる」という言葉に最近すがるように待っている自分がいます…。
     
    未だに彼のことを毎日毎日思い出します。
    寂しくて会いたい気持ちは日に日に強くなっています。
     
    でも、ここで私からもう一度「好き」と伝えたところで意味があるのか考えてしまいます。
     
    彼から離れていった以上、彼から戻りたいと言ってもらえるまで、待つべきであると感じているので…。
     
    でも手遅れになってしまうのも怖いのです。
     
     
    彼が私の初彼だったこともあるのだと思いますが、どうしてのあの恋愛が本当に終わってしまったようには感じられないのです。
     
     
    悩んでることにかわりはないのですが、ここに気持ちを吐き出させていただき、すこし落ち着いた気がします。
     
    他の記事も参考にさせて頂きます。
    これからもがんばってください。

  6. ハルさん
     
    コメントありがとうございます。
     
    人は、十分依存して卒業しない限り、親を手放すことはできません。
    これが足りない場合(大抵誰でも依存し足りないものですが)、
     
    恋人に親役を求めます。
     
    親ですから、当然、離れられないんですね。
     
     
    初恋の時には特にそういうことが強く出てくると思います。
     
     
    こんなときは「彼を手放せない」という大きな塊を、細かくしてみます。
     
    彼のどんなところを、私は求めていたんだろうか。
    彼とのどんな関わりを、私は求めていたんだろうか。
     
    ひょっとして、そういう部分で、親からもらえなくてさびしくて、彼に求めちゃった部分はなかっただろうか?
     
    こうして、塊を分解してみるだけでも、ずいぶん楽になると思います。
     
    そして、ちょっと上級編ですが、彼が自分に与えてくれていたものを、何とか工夫して、自分で自分に与えられるように成長しようと努力してみるのです。
     
    たとえば、疲れて帰った日に彼が「おつかれ?今日も頑張ったね。」というメールをくれる人だったとしたら、自分で自分に「おつかれ?今日も頑張ったね。」と言葉をかける。
     
    他人からもらえる愛情はとても貴重なもの。
    でもそれだけに依存してしまうと、執着になってしまう。
     
    だから、自分でも自分を愛せるようになろうと努力すること。
    これが、大事なのだと思います。
     
    やってみてくださいね。では。
     
    >これからもがんばってください。
    応援ありがとうございますm(_^_)m

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